ESPAÑA編
平成10年9月1日〜9月8日
テーマ曲:Misia "Never gonna cry !"(5.6Mbytes)
一発旅行 | サーバーホーム

 あこがれの国スペイン。行って来ました、魅せられました、パスポート盗まれました。そんな魅惑の国スペインでの、情熱と恐怖の体験をレポートをします....と思っていたのだけれども、デジカメの2枚のメモリーカードのうち1枚目が、いつの間にかデータが破損しておりました。せっかく撮ったプラド美術館、トレドのカテドラル、サグラダファミリアなどの素晴らしい写真がおじゃんとなってしまいました。悲しい...。しかし、バルセロナで知り合った大阪の人が、サグラダファミリアで一緒に撮った写真を送ってくれました(右の写真)。感謝感謝の雨あられ。ちなみに一発朗は右から2番目です。

 というわけで、文章と、フラメンコと闘牛の写真を主に記録した2枚目のメモリーカードに入っていた写真を中心に、今回の一発旅行のレポートをいたします。ちなみに、一発ネタは残念ながらありません。

Note 写真をクリックすると、拡大した写真が見られます。

マドリッド・トレド


9月1日 出発

 成田空港を British Airways 005便 にてロンドン・ヒースロー空港へ向けて出発。ヒースロー空港は去年初めての海外旅行でロンドンへ行った以来だ。ヒースロー空港で3時間あまり待ち、BA 477便 に乗り継ぎをし、スペイン時間夜11時頃、マドリッド・バラハス空港に到着する。そのあと、現地の旅行会社の人にホテルまで送ってもらい、すぐ寝る。


9月2日 観光

 はじめから予約してあった、マドリッド半日観光ツアーに参加する。スペイン広場、王宮、プラド美術館などをまわる。感想としては、大したことないなと言う感じ。午後は、前日空港からホテルへ送ってもらった人の薦めで、急遽、マドリッドから70km離れたところにあるトレドへの半日ツアーに参加する。ここは、


素晴らしい

の一言につきる。煉瓦づくりの古い建物、狭い路地が異国情緒を漂わせ、町の中心にあるスペイン・カトリックの大本山カテドラルの装飾の豪華な美しさ、サント・トメー教会のエル・グレコの最高傑作「オルガース伯爵の埋葬」...etc。ああ、行って良かった。皆さんに、お見せできなくて残念です。また、マドリッド到着後、9月3日夜10時のフラメンコのショーを予約する。このとき、この夜歩きがパスポート盗難事件に結びつくとは、夢にも思わなかった。


9月3日 盗難事件勃発

 運命の日、9月3日。この日は夜のフラメンコ以外特に用はなく、夜にパスポートの盗難に遭うレティーロ公園、マドリッドの繁華街グラン・ヴィアなどをぶらぶら歩き、夕方に一旦ホテルに戻り、夜9時、予約したフラメンコのショーを見るために再びホテルを出る。マドリッドでは、夜9時でもまだ薄明るい。そのため、昼間行ったレティーロ公園を散歩がてらに通り抜けてから、地下鉄に乗ってフラメンコの店へ行こうとした。レティーロ公園に入ると、薄暗くても人が大勢いて、半ば安心しながら歩いていた。
 そして、地下鉄の駅へ行こうと公園の出口にさしかかったときである。後ろから急に、


首を絞められた

のである。縄でなく腕で絞められたから命に別状はなかったものの、そのまま倒されて、首からかけていた貴重品入れを無理矢理ひったくられた。その中には、パスポート、現金1万ペセタ(ほぼ1万円ぐらいの価値)、VISAカードが入っていた。犯人は3人連れぐらいで、すぐに逃げたのだが、パスポートを取り返そうと僕はすぐにその後を追った。無我夢中で、そのときは僕は気づいていなかったのだが、近くで僕がやられているのを見ていたスペイン人たちが、一緒に追ってくれていたのを後になって気づいた。
 結局、犯人には逃げられたが、一緒に犯人を追ってくれた人や、散歩中の犬に犯人を追わせてくれた人などもいて、スペイン人の優しさには感動した。犯人は、ちらりとしか見ていないが、スペイン人ではなく、ラテン系の外国人だったようだ。その後、一緒に犯人を追ってくれた人が警察官のところにつれていってくれて、英語が全く通じずコミュニケーションに手間取ったものの、何とか盗難届を書き終えて、警察官にホテルまで送ってもらえた。その後、事後処理に追われる。


9月4日 「帰国のための渡航書」発行

 この日の午前0時から、旅行会社に電話をかけたり、日本の親の元に電話をかけたりして、パスポートと現金を失ったことへの対処を始めた。
 まず、現金の方は、親から旅行会社にお金を振り込んでもらい、それを僕に手渡すと言うことで、決着がついた。
 パスポートの方は、帰国のみに使える「帰国のための渡航書」(右の写真参照)を大使館で発行してもらうことによって、何とかなった。
 「帰国のための渡航書」を発行してもらうために、バルセロナ行きの飛行機には乗り遅れたのだが、航空券を買い直してバルセロナへ行き、旅行を継続することにした。バルセロナ行きの航空券は安く、日本円で1万円ちょっと。不幸中の幸いとは、この日のようなことを言うのだろう。そして、バルセロナへと飛ぶ。


バルセロナ


9月5日 観光・フラメンコ

 無事バルセロナへ着いた次の日、あらかじめ予約してあったバルセロナ半日観光に参加する。ツアーのガイドさんの名前は"フランシスコ・ザビエル"。マジでいるんだ、こんな名前の人。また、同乗客は大阪のオバちゃん+OLの4人組。仕事仲間とのこと。
 集合場所のホテルを出発し、まずは、バルセロナオリンピックのメインスタジアムへ行く。このスタジアムは現在地元サッカーチームのホームスタジアムとして使われている。また、地中海を見ることができる公園へ行き、地中海を眺める。美しい...。その後、天才建築家ガウディの建築物、カサミラ、グエール公園などを訪ねる。どれも素晴らしかったが、極めつけはやはり、サグラダファミリア(聖家族教会)。すごいですねー、かっこいいですねー、たまりませんね。人生に一度は見ておくべき。ここで撮ったデジカメのデータは失われてしまっています。しかし、大阪の4人組とむこうのカメラで一緒に撮った写真があり、親切なことにも送っていただきました(このページの一番最初の白黒写真)。

 その日の夜、仲良くなった大阪の4人組と、マドリッドで結局見られなかったフラメンコを見に行く。店の名前は、"Los Tarantos"。日本人ダンサーがおり、「地球の歩き方」を持っていくと1000ペセタ割引になり、1ドリンクつきで2500ペセタ。僕は「地球の歩き方」を持っていなかったのだが、大阪の方が持っていたのでおかげで安くすんだ。以下に、そこで撮った写真を掲載します。


 リズムの良いタップと共にフラメンコが始まる。女性ダンサーには美人・ブス共にいたが、男性ダンサーは二人いたがどちらも超かっこいい。
 一番美人だった女性ダンサー。写真より遙かに美人です。
 男前の男性ダンサーその1。暗いところで撮ったので怖い顔に写っているが、本当は超かっこいい。
 男前その2。その1より若いと思われる。後で聞いた話だが、昔はこのような若い人ではなく、オッサンが踊っていたらしい。
 一番踊りが上手かった女の人。顔がアジア系だったので、この人が日本人ダンサーかも。
 フラッシュを炊かないで撮った写真。実際は、こんな雰囲気の中で踊っていた。
 最後にみんなで合唱。日本でもフラメンコブームだというが、本場のプロのタップはそう簡単に真似はできないんじゃないかな。機会があればまた見たいです。

9月6日 闘牛

 この日は日曜日。スペインの主要都市では夏場の毎週日曜日に闘牛が行われるので、もちろん見に行った。闘牛が行われるのは夕方からなので、午前中は暇つぶしにピカソ美術館へ行った。入場料は500ペセタのところが、なぜかタダ。理由は不明。撮影禁止だったので、写真は撮ってない。実のところ、この美術館へ行ってピカソが嫌いになった。だって、男性の絵、女性の絵、どちらも普通は葉っぱとかで隠すところを、バッチシ描いているんだもん。それを見たいという人は見に行くといいかもしれないけれども。

 そして夕方になり、Monumental闘牛場に闘牛を見に行く。以下に、そこで撮った写真を掲載します。


 これがチケット。4000ペセタ(約4000円)。SOLと書いてあるのは日向の席という意味だが、競技が始まった6時には日陰になった。前から3列目の結構いい席。
 3人のマタドールが先頭に立って入場。マタドール1人は2頭の牛にとどめを刺し、計6頭の牛が殺される。
 マタドールに続き、いろいろな役目の人が列になって入場。シーズンオフに近かったので、観客は少なかった。
 一人目のマタドールが、牛に剣を突き刺して、華麗に身を翻したシーン。
 二人目のマタドールが、剣を構えて牛をねらう。この構え方が、世界一かっこいい男は闘牛士である、というゆえんだろうか。
 三人目のマタドールが、華麗に牛を払う。この人が一番上手だったけれども、最後の6頭目の牛により手を痛めてしまう。
 騒ぐ地元の観客。
 哀れ。剣を突き刺されダウンした牛は、眉間をハンマーで打たれてとどめを刺された後、このように馬にひかれて、場外に運び出される。この日、計6頭の牛がこのように運び出されていった。
 むごいシーンだが、殺された牛はすぐにこのようにして解体される。食肉にでもするのだろう。単に殺されて食肉にされる牛と違って、殺される前に人間と戦う場を与えられたのだから、まだ幸せなのかもしれない。

9月7、8日 帰国

 この日の早朝、バルセロナ空港(右の写真はその免税店)へ現地係員と共に行き、BA462便でロンドン・ヒースロー空港へ行き、そこで BA006便に乗り継ぎ、無事に成田に到着。関係各方面には迷惑をかけたけれども、盗難事件をのぞけば楽しい旅行だった。懲りない一発朗は、また海外旅行に行きたくてうずうずしている。次はどこに行こうかな。


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